ダウン症の子どもの年齢別の症状と家族ができる対応方法とは?

先天性疾患を持つダウン症の子どもには、生まれつき顔立ちや行動に特徴が見られます。
今回はダウン症の子どもを持つ親に向けて、年齢ごとの発達の変化や特徴、家族が心得ておくべきことなどを、まとめて解説していきます。

ダウン症の子どもの年齢ごとの発達の変化とは?

さまざまな合併症や身体的特徴、心身の発達の遅れを持って生まれてくることもあるダウン症の子どもには、年齢ごとに以下のような症状や変化が見られます。

0~1歳、ダウン症の乳児に見られる症状や特徴
  • 視力、聴力、心臓や消化器官、呼吸器官などの合併症
  • 筋力が弱いため疲れやすく、頻繁に、あるいは長時間にわたりよく眠る
  • 他の赤ちゃんに比べて泣かないことが多く、長時間1人でもおとなしい
  • 母乳やミルクを吸う力が弱い、また握力が弱く物を掴む力も弱い

ダウン症であることと同時に、他の臓器・器官に合併症があるとわかった場合は、医師によって医療的なサポートが開始されます。

この年齢のダウン症の子どもに家族ができることとしては、起きているときに抱いたり遊んであげること、しっかり栄養が取れるようミルクの飲ませ方を工夫するなどがあります。

かかりつけの医療機関に、コミュニケーションの取り方やミルクの飲ませ方について相談し、アドバイスをもらうと良いでしょう。

1~5歳、小学校就学前のダウン症の子どもに見られる症状や特徴
  • 筋力や歯の生える時期など、身体的成長が他の子どもに比べゆっくりである
  • 言葉の理解やコミュニケーションなど、情緒や知的発達がゆっくりである
  • 風邪や中耳炎、目の炎症など、さまざまな感染症にかかりやすくなる

ダウン症の子どもは、全般的に他の子どもよりも成長がゆっくりだと言われています。
舌や顔の筋肉の発達、歯の生える速度もゆっくりであるため、離乳食や普通の食事への切り替えは、成長の度合いを見て慎重に進める必要があります。

自分で食事を食べ始めてからも、食べ物を丸のみしたり喉を詰まらせてしまうことのないよう、小児科や歯科の医師、専門の医療機関に相談しながら観察してあげましょう。
情緒や知能の発達については、ダウン症児を対象とした療育センターを利用したり、子どもの発達の様子に適した幼稚園・保育園などで助けることができます。

子どもの個性や特性に合わせて、家族以外の大人や同年代の子どもたちとも交流を持てるよう、環境を整えてあげてくださいね。

6~18歳、就学期のダウン症の子どもに見られる症状や特徴
  • 視力や聴力、運動能力、知的能力などダウン症による症状・特性の個人差が大きくなる

ダウン症の子どもは、本人の合併症や特性に合わせて地域の普通小学校・中学校、または特別支援学校のいずれかに進学します。

普通小学校・中学校に進学する場合は、特別支援学級に通学するか、普通学級に属しながら特別支援学級でのサポートも受けて通学するケースが多くなります。ダウン症の子どもが特別支援学校を利用する場合は、知的障がい児を対象とした学校の他、本人の持つ障がいや合併症に合わせて学校を選ぶのが一般的です。

例えば、身体的な症状や合併症から歩行が難しい場合は肢体不自由児を対象とした特別支援学校へ、難聴が顕著な場合は聾学校へ進学する場合など、人によってさまざまです。
放課後には、地域の学童保育を利用するか、障がいのある子どもたちを対象とした放課後等デイサービス施設などを利用します。

ただ高校になると、特別支援学級を備えている学校が少なくなるため、いずれかの特別支援学校に進学するケースが多くなるようです。

どのような環境で就学するかは、子どもの成長やその後の人生に大きく影響を及ぼします。

子どもの成長や発達のスピード、そして本人の意思や個性も尊重しながら、地域の教育委員会への就学相談をうまく利用して適切な就学先を考えてあげてください。

18歳以降、成人期のダウン症に見られる症状や特徴

ダウン症のある子どもたちは、高校卒業以降は何らかのかたちで就労するのが一般的です。
就業先としては、福祉作業所をはじめ特別な支援を必要とする人が配慮を受けながら働ける特例子会社、一般企業などさまざまな選択肢が考えられます。

またそれぞれの得意分野や才能を活かし、楽しく働くダウン症の人たちがいる一方で、思春期以降に気分が落ち込みやすくなる人たちがいるとも報告されています。

ダウン症の子どもを持つ家族が心がけることは?

他の子どもよりも成長がゆっくりなダウン症の子どもに対し、周囲の家族が日ごろの接し方で気を付けるべきことは、以下の2点です。

  1. 言葉だけでなく、絵や文字など視覚に訴え、わかりやすく話を伝える
  2. 本人の得意なこと、個性を見極め、できることを増やし自信を持たせてあげる

また、家族がいなくなった後も子どもが地域社会の中で生きていけるよう、小さいうちから適切な方法・機関で療育を受けさせることも大切です。
ただし、適切な療育内容は本人の発達スピードや合併症の内容、正確、個性などによって大きく変わってきます。
本人が自尊心を保ち、少しずつでも楽しくできることが増えていくよう、医師や療育の専門家のアドバイスを受けながらサポートしてあげてくださいね。

おわりに:ダウン症の子ども本人の速度・個性に合わせ、対応するのが大切

先天的な遺伝子疾患であるダウン症の子どもは、さまざまな合併症や身体的・知的な特徴を持って生まれてきます。このため、親をはじめダウン症の子どもの家族には、年齢と本人の障害の内容、成長の速度、そして個性に配慮してコミュニケーションを取り、就学環境を整えることが求められます。親がいなくなった後も本人が楽しく、幸せに地域社会で生きていけるよう、専門機関に相談しながら適切な対応を考えてあげてくださいね。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です