子どもの特性を知るきっかけに!『自閉症は津軽弁を話さない』ってどんな本?

子育て・教育のヒント

自閉症の子どもが持つ特性のひとつに、言葉の発達が特徴的ということがあります。比較的ゆっくりと言葉を習得することが多かったり、決まった言葉ばかり話すこともみられます。

そんな自閉症の子どもの言語習得について、興味深い発見がありました。発見の内容は一冊の本にまとめられました。

株式会社KADOKAWAは、2020年9月24日に、角川ソフィア文庫『自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く』(著:松本敏治)を発売しました。

乳幼児健診をきっかけに『自閉症は津軽弁を話さない』が生まれた

自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く』は、青森県の津軽地域で開かれた乳幼児健診がきっかけで生まれた本です。

本書が生まれたきっかけ

「今日の健診でみた自閉症の子も、お母さんバリバリの津軽弁なのに、本人は津軽弁しゃべんないのさ」――津軽地域で乳幼児健診にかかわる妻が語った一言。「じゃあ、ちゃんと調べてやる」。こんなきっかけで始まった「自閉症と方言」研究は10年に及び、関係者を驚かせる結果をもたらすものとなった。方言の社会的機能を「意図」というキーワードで整理するなかで見えてきた、自閉症児のコミュニケーションの特異性に迫る。

乳幼児健診といえば、発達障がいや自閉症の子どもが障がいを診断され始めるのはちょうど3歳くらいからといわれています。お子さん本人とその家族だけではなくサポートする人にとっても、乳幼児健診は気づきのきっかけになるようですね。

書籍『自閉症は津軽弁を話さない』の内容は?

『自閉症は津軽弁を話さない』では、著者による情報収集と分析、考察を読むことができます。特別支援教育士スーパーバイザー、臨床発達心理士の経験もある著者の10年にわたる研究がまとめられた本書は、発売後大きな反響を呼び、文庫化となりました。今回のソフィア文庫版には「文庫版あとがき」を新規で収録しています。

目次を紹介しますので、参考にしてください。

【目次】
発端
第1章 自閉症は津軽弁をしゃべんねっきゃ
第2章 北東北調査
第3章 全国調査
第4章 方言とは
第5章 解釈仮説の検証
第6章 方言の社会的機能説
第7章 ASD幼児の方言使用
第8章 ASDの言語的特徴と原因論
第9章 家族の真似とテレビの真似
第10章 ことばと社会的認知の関係
第11章 かず君の場合
第12章 社会的機能仮説再考
第13章 方言を話すASD
第14章 「行きます」
第15章 コミュニケーションと意図
謝辞
※「文庫版あとがき」を新規収録

自閉症の子どもの言葉の発達はゆっくりめ?

自閉症の子どもは言葉の発達がゆっくりなことがあります。言葉への理解が遅い、理解していても表現することが苦手、他者とのコミュニケーションへの興味が乏しいなどの理由から、言葉があまり出てこない子どもがいます。

家族など保護者の方が、診断前のお子さんと接していて「自閉症かもしれない」と思うきっかけのひとつに、言葉の発達の遅れがみられることもあるでしょう。

今回紹介した本は、方言に着目しながら自閉症の子どもの特性や言語の習得について考えさせられる内容。自閉症への理解を深める興味深いアプローチですよね。

おわりに:自閉症の子どもの発達の不思議に迫る本で理解を深めよう

自閉症など発達障がいのお子さんの成長は、人よりゆっくりであったりユニークなことがありますよね。その理由が気になる人は、『自閉症は津軽弁を話さない』のような本を読んで、どんな理由が考えられるのか理解を深めてみてはいかがでしょう。

書誌情報

書名:自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く
著者:松本敏治
発売日:2020年9月24日 ※電子書籍同日配信予定
定価:本体980円+税
ISBN:9784044006204
角川ソフィア文庫
発行:KADOKAWA
カバーイラスト:原田世詩男
カバーデザイン:原田郁麻

【著者略歴】
松本敏治(まつもと・としはる)
1957年生まれ。博士(教育学)。公認心理師、特別支援教育士スーパーバイザー、臨床発達心理士。1987年、北海道大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。1987~89年、稚内北星学園短期大学講師。89~91年、同助教授。91~2000年、室蘭工業大学助教授。00~03年、弘前大学助教授。03~16年9月、弘前大学教授。11~14年、弘前大学教育学部附属特別支援学校長。14~16年9月、弘前大学教育学部附属特別支援教育センター長。16年10月より、教育心理支援教室・研究所『ガジュマルつがる』代表。

(画像:PRTIMES

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