大学生で発達障がいと気づくのは、どんなときが多い?

発達障がいによる特性は、子どもの頃から現れてきます。しかし幼い頃には誰にも気づかれず、大人になってからはじめて発達障がいに気が付くケースも少なくありません。
今回は大学に入ってから発達障がいに気が付くケースについて、そのきっかけや支援を受けるための注意点をまとめて解説します。

大学に入ってから発達障がいに気づく人の特徴は?

高校時代までと比べ、大学生になると自身で講義内容の選択やスケジュールの管理、ゼミやサークルでの人間関係の構築まで、基本的には1人でこなさなければなりません。

このような環境の変化から起こる、以下のような「複数の生活上の困難」をきっかけにして、本人が大学生になってはじめて、発達障がいを自覚することもあるのです。

  • 時間割を1人でうまく組めないために、履修登録と計画的な単位取得ができない
  • レポート期日や先生との面談の日時など、大切な約束を忘れる、遅刻する
  • スケジュール管理が苦手で、計画的に課題を終わらせたり学習を進めることができない
  • 手書きでノートを取ることが難しく、ノートを取るのに非常に時間がかかる
  • 申請書など、手続き上必要な書類の内容や記入方法が理解できず、書けない
  • 実験や実習の際、適切な手順や機械の操作方法が理解できずうまくいかない
  • 教材やかばんの中、部屋の整理整頓が苦手で、忘れ物が多い
  • 予測できないことがあるとパニックになり、教室を出たり大声をあげてしまう
  • 日常生活のことなど、興味のある分野以外のことには非常に無頓着
  • ゼミやサークルで、学生や先生との人間関係をうまく構築できない
  • 相手の話していることに関心がないようで、目が合わず落ち着きがない
  • 段取りが組めず、履歴書も書けず、面接も苦手なため就職活動がうまくいかない

また本人以外にも、大学職員や担当教員、友人から見て、本人が一生懸命取り組んでいるにもかかわらず上記のようなトラブルが見られることから、気づかれるケースもあります。

発達障がいの大学生に支援を受けてもらうときの注意点は?

発達障がいの学生には、特性の現れ方や本人の意思・理解度に応じた、学習や生活上の支援が必要です。
発達障がいの学生に必要な支援を受けてもらうために、大学側が心得ておくべきこととしては、以下が挙げられるでしょう。

学内外の組織・機関との協力

発達障がい学生への支援は、障がい学生支援室や学生相談室、保健管理センターなど学内外の各機関で連携して行うのが一般的です。

大学の風土や歴史によって連携体制も変わってくるでしょうが、まずは担当者・支援窓口を1つに絞って明確化し、利用者にとってわかりやすい体制を作ってください。

そのうえで、対象学生に「困ったことはないか」「手伝えることはあるか」と声をかけて、本人の状態を探っていきましょう。

本人の意思・特性・理解度の確認

発達障がいの種類や特性の現れ方によっては、本人の状態や意思、学習への意欲や理解度の確認が難しいケースもあります。

そういったときは、紙に絵や文字で一緒に書くなどして情報を整理し、本人が困っていること、望んでいる支援、手続きや授業への理解度などを確認していくと良いでしょう。

また読み書きが困難であったり、1人では手続きや支援を受けるのも難しいと思われる場合は、家族など本人が信頼できるキーパーソンに手助けを依頼してくださいね。

本人の特性に配慮した、学外の機関の紹介

学生の状態によっては、学外の機関を紹介する必要も出てきます。
そんなときは、きちんと学生が紹介先で必要な支援手続きを済ませられるよう、以下のポイントに留意して紹介してあげてください。

    • 相手の状況を推測するのが苦手な学生には、あらかじめ紹介先で対応してもらえる時間を教え、必ずその時間内に行くよう念を押す
    • 紹介先に伝えるべき情報がたくさんあるときは、こちらで伝えるべきことの一覧リストを作って渡し、持参するよう伝える
    • 予定通りに進まないとパニックになる場合は、うまくいかない・予定通りに行かなかったときの対応策を紹介前に一緒に考えてあげる
    • 本人の説明能力や、読み書き能力に不安がある場合は、その旨を大学側から紹介先へあらかじめ申し送りしておく

おわりに:大学生は日常生活の困難から、発達障がいに気がつくことが多い

集団生活から離れ、自立した行動を求められるようになる大学では、それまでには気付かなかった困難が生じることがあります。このため大学生は、大学生活ならではの個人行動やスケジューリング、人間関係を構築するうえでの違和感や困難から、発達障がいに気付くことが多いとされているのです。

大学側は学生の特性や意思、理解度に応じて必要な支援を提供できるよう、本人とのコミュニケーションと他機関との連携を取る必要があるでしょう。

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