子どもの感覚の使い方につまずきがあるときの接し方や対応は?感覚統合療法はどこで受けられる?

子育て・教育のヒント

子どもと接しているときに、運動が苦手な様子や落ち着きがないなど気になる行動がある場合、感覚統合の未発達が原因であることも。視覚や触覚など感覚の発達に偏りがある子どもには「感覚統合療法」のアプローチがすすめられますが、どのような療育なのでしょう。

この記事では、感覚統合療法の基本的な概念、どこで受けられる療育か、保護者が気をつけたい接し方を紹介します。

感覚統合に偏りがあると落ち着きのなさや感覚の鈍さがみられる?

一般的に「感覚」というと、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の5つの感覚を指します。さらに「固有受容覚」と「前庭感覚」という感覚も存在しています。私たちの体はさまざまな刺激を受け取り、脳の中で整理・分類をしています。この刺激の整理・分類を感覚統合を呼んでいます。感覚統合の発達に偏りがあると、次のような特徴が現れることがあります。

  • 落ち着きがない
  • 集中力が低い
  • 触る、見る、聞くなどの感覚に敏感になる(触られるのが苦手など)
  • 感覚が鈍くなる場合もある(痛みに気づかない、強い刺激を好むなど)
  • 縄跳びやジャンプが苦手
  • 自分の気持ちや考えをうまく言葉にできない

このような特徴は、「感覚の使い方につまずきがある」と表現されることもあります。身の周りの支度や運動、勉強に影響を及ぼす子どもがみられます。ただし、感覚統合に偏りがあるからといって必ずしも上記の特徴が現れるとは限りません。また感覚統合に偏りがなくても上記の特徴を持つ子どももいます。

お子さんに気になる行動や傾向がみられた場合、専門的な治療として感覚統合療法がすすめられます。

感覚統合療法とは?遊びを通して行う療育なの?

感覚統合療法(Sensory Integration Therapy)は、1960年代にアメリカの作業療法士エアーズが体系づけた治療法です。感覚統合療法は、主に学習障がい(LD)の子どもに対して行われていました。現在では日本でも実施されています。学習障がいのみならず、自閉症など感覚統合に偏りがみられる子どもへのリハビリテーションの手法となっています。医療施設では作業療法士が感覚統合療法を行うことが多いです。

感覚統合療法では目的を設定して、感覚を刺激する遊具や遊び、運動を行います。実践ではお子さんが楽しい気持ちを持って取り組めるかどうかを重視します。「楽しい」「やりたい」と感じることは何かを探りながら、遊びや運動を通して感覚統合の発達を促します。

感覚統合療法は、感覚統合療法を行う医療機関や自治体の療育センター、小児科などで行っています。まずは自宅の近くの医療機関や療育センターを調べてみましょう。

感覚統合療法以外で大人はどんな対応ができる?

子どもの感覚統合に偏りがある場合、家庭でも感覚統合の発達を促すことができます。たとえば自宅で遊べる室内おもちゃでも、感覚統合を考慮したおもちゃが発売されています。

お出かけでも感覚統合を刺激する遊び場があります。公園やレジャースポットでの遊びを通して感覚統合の発達を促してみるのもおすすめです。遊びの種類をできるだけ増やし、体に取り入れる刺激を多彩にしていきましょう

また、感覚統合につまずきがある子どもの場合は問題行動を起こしてしまうこともあります。子どもがやってはいけないことをしたときに、まずはどうしてその行動をしたのか落ち着いて考えることが大切です。

たとえばお友達を強くたたくという問題行動がみられることがあります。しかし、本当は軽く肩に触れたかっただけなのに、感覚をコントロールできないために力加減を調節できなかったのかもしれません。意地悪や癇癪でたたいたのではない可能性があるのです。

子どもの問題行動に潜む感覚統合の偏りを考慮し、気になる行動がみられた場合は医療機関や療育センターに相談してみましょう。

おわりに:感覚統合療法は子どもの気持ちを大事にしたリハビリです

感覚統合に偏りがあると、運動能力や情緒の安定に困りごとが起こる可能性があります。気になる場合は、医療機関や自治体の療育センター、小児科を調べてみましょう。また、家庭での遊びにも感覚統合を取り入れてみることをおすすめします。日々の暮らしを工夫しながら、お子さんの発達をサポートしてはいかがでしょう。

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