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発達障がいの治療では、どんな薬がつかわれるの?

発達障がいの基礎

発達障がいの治療は、その人が過ごしやすい環境を整えて、必要なスキルを身につけることが中心ですが、望まない症状を緩和するために薬が使われることがあります。
発達障がいの治療薬について解説していくので、基礎知識として覚えておきましょう。

発達障がいで使われる薬とは?!

発達障がいは自閉症スペクトラムやADHD(注意欠陥多動性障がい)、LD(学習障がい)など、いくつかの種類があります。原因は脳の機能障がいであるとされています。

一般的には、その人に合った環境を整えたり、コミュニケーション方法を丁寧に学んだりしていくことで、学習や生活のしづらさを軽減していくことが治療≒対策がとられます。
このように個々に配慮した環境を整えることが大前提ですが、症状を緩和するために薬を併用することがあります。

これは発達障がいの人の中には、睡眠障がいや、不注意、衝動性や攻撃性などが著しく、学習や社会生活に大きな影響があらわれるケースがあるからです。

決して本人のせいではないにも関わらず、成功経験が少なくなり自己肯定感が低くなる傾向にあり、二次的な症状として強い不安やうつ症状が起こってしまうこともあるのです。

また、発達障がいだけではなく、てんかんのような他の疾患を合併していることもあります。

そのため、障がいにもとづく不注意や多動衝動性(ADHD)を緩和する薬のほかに、合併する症状への薬や、二次的な症状を緩和する薬も用いられます。
たとえば、睡眠導入薬や抗不安薬、てんかんを合併している人には抗てんかん薬を併用することもあります。

薬を使って生活や体調をととのえて落ち着いた状態で、本人に合った環境で学習をしたり、ものごとの考え方や人との付き合い方を学んだりしながら、本人の成功体験につなげることが大切です。

ADHD治療薬の種類と特徴

ADHDは、脳の神経伝達機能に問題があることで起こるといわれています。脳の細胞は、神経伝達物質と呼ばれる物質を受け渡しすることで、情報を伝えています。ADHDでは、神経伝達物質のなかまであるドーパミンやノルアドレナリンが不足することで起こると考えられています。

そのため、ADHDで用いる薬は、ドーパミンやノルアドレナリンの働きを高めたり、神経伝達物質が受け渡ししやすくなるような作用をもっています。

ADHDに対して、現在日本で用いられている薬は、次の3種類です。

コンサータ®︎(メチルフェニデート製剤)

不注意や多動性、衝動性に対して用いられる薬として日本で初めて認可された薬です。
ドーパミンとノルアドレナリンの働きを強める作用があります。速効性があり1日1回飲めば12時間の効能があります。日中の活動にそなえて朝飲むと良いでしょう。午後に飲むと睡眠障がいにつながることがあります。

ストラテラ®︎(アトモキセチン製剤)

ノルアドレナリンの働きを強める作用があります。おだやかな薬でコンサータのようにすぐに効く薬ではありません。飲み始めてから約2週間で症状の改善がみられるようになり、数週間で効果が安定するといわれています。

インチュニブ®︎(グアンファシン製剤)

元々は高血圧の薬ですが、2017年に不注意や多動性、衝動性に対しても認可された比較的新しい薬です。

作用メカニズムは完全にはわかってはいませんが、脳内の情報伝達量を増やすはたらきをしていると考えられます。飲み始めてから1週間ほどで症状の改善がみられるようになるといわれています。

ADHD治療薬の副作用

ADHDの薬にはいくつかの副作用があることがわかっています。まず、食欲の低下や、吐き気、腹痛などの消化器症状が挙げられます。あまりにも著しい場合は、医師と相談しながら最低限必要な食事量や栄養素をとれるように考えていきましょう。

また、動悸や血圧の変動といった循環器症状や、不眠や眠気、頭痛やめまい、ふらつき、幻覚といった症状が出ることもあります。まれに、眼圧上昇が起こることがあるため、緑内障がある患者には基本的には使用ができません。

現在、さまざまな病気で用いられている薬は、一定の安全基準をクリアして使うことが認められています。

ただし、どんな薬も絶対に安全ということではなく、それぞれの薬ごとに副作用についての注意点があります。薬を使うときには、勝手に量を変えたり中止したりということはせず、気になる症状があったら主治医に確認をしましょう。

おわりに:薬は頼り切らないように気をつけながら利用していきましょう

自閉症スペクトラムやADHDにおいては、脳内の神経伝達物質が関わっていることがわかっています。薬を用いて症状をコントロールをすることで、社会生活や学校生活で成功体験を積んでいくことに繋がる場合もあります。しかし、薬に頼れば良いわけではありません。

あくまでも、それぞれの特徴にあった環境を整えて、学習面やコミュニケーション面についても丁寧な学びを積み重ねていくことが大前提、ということを忘れないでくださいね。

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