将来のために子どもの能力を伸ばしたいと思うママやパパは多いものですよね。しかし子どもにとってためになる能力とはどんなことを指すのでしょう。
この記事では、そんな疑問へのヒントとなる書籍『究極の子育て 自己肯定感×非認知能力』(おおたとしまさ 監修、プレジデント社)について紹介します。
「非認知能力」やこれからの時代に必要な「自己肯定感」とは?
非認知能力(non-cognitive skills)とは、IQや学力テスト、偏差値など点数や指標で示される能力ではありません。数字などでわかりやすく認知することは難しいものの、子どもの将来や人生を豊かにするために必要な力です。
たとえば、
- 物事への意欲
- 協調性
- 粘り強く継続する力
- 集中力
- 忍耐力
- 計画性
- 自制心・自律性
- 創造性
- 表現力
- コミュニケーション能力
などが非認知能力と呼ばれる能力です。
大人にとっても非認知能力の育成は必要ですが、特に乳幼児~児童期に非認知能力を伸ばすことが重要だと考えられています。
自己肯定感とは、自尊感情(Self Esteem)や自己存在感、自己効力感などの言葉とほぼ同じ意味合いを持って使われる言葉です。
(参考:国立教育政策研究所『自尊感情』?それとも『自己有用感』?)
また、一般社団法人セルフエスティーム普及協会によると、自己肯定感は次のように定義されます。
- 自己肯定感
- 自己価値に関する感覚であり、自分が自分についてどう考え、どう感じているかによって決まる感覚です。自己肯定感とは「自分の存在そのものを認める」感覚であり、「ありのままの自分をかけがえのない存在として肯定的、好意的に受け止めることができる感覚」のことで、「自分が自分をどう思うか」という自己認識が自己肯定感を決定づけています。(引用:一般社団法人セルフエスティーム普及協会)
非認知能力や自己肯定感が低いと、子どもにあらわれる特徴
テストの成績や偏差値とは異なる非認知能力、自分の考えや存在をポジティブに受け入れる自己肯定感。いずれも子どもがのびのびと育つために大切な力ですよね。
この非認知能力と自己肯定感が低い子どもには、下記のような特徴がみられることがあります。
-
- 失敗するとすぐ諦めてしまう
- 失敗を恐れて挑戦できない
- 「自分なんか」などネガティブな言葉をよく使う
- 自分の意見や感情を表に出すのが苦手
- 他人にも自分にも厳しい
- 傷つきやすく繊細
子どもの非認知能力の低下や自己肯定感を下げる要因として考えられるのは、親子関係です。特に親からかけられる言葉や態度は、子どもの思考や情緒に大きな影響を与えます。
子どものミスにばかり目がいってしまう、きつく叱ることが多い、子どもを否定する言葉を言いがちなどの言動に心当たりがある場合、子どもの能力発達を妨げているおそれがあります。
子どもとの接し方のアドバイス本!親子一緒に生きる力を伸ばそう
非認知能力は数値で表現しづらく、人によって個性もさまざまな能力といえます。どんな瞬間にどんな力が発揮されるかは子どもそれぞれですから、能力の伸ばし方や子どもへの接し方に悩んでしまう人もいるでしょう。そんなときは書籍を通して必要な情報を集めるのがおすすめです。
教育系ウェブメディア『STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ』は、発信した記事の中から非認知能力と自己肯定感に関する記事を厳選し、書籍『究極の子育て 自己肯定感×非認知能力』(おおたとしまさ 監修、プレジデント社)を編集しました。
『究極の子育て 自己肯定感×非認知能力』の内容
本書では「自己肯定感」を無条件に自分にOKを出せる感覚、「非認知能力」をやり抜く力や自制心、好奇心など幅広い力であると考え、この2つの能力を伸ばすためのトレーニングや親子のコミュニケーションへの役立つヒントを掲載しています。
本書の目次
Chapter1 強くしなやかなメンタルを手に入れる
01 大切なのは、ストレス発散の選択肢を示すこと
02 失敗した経験が「折れない心」を育てる
03 親子でできる「レジリエンス」の簡単トレーニング法
04 「辛抱強い子」の親は褒め上手!
05 子どもが「キレやすい」人間に育つ、“絶対にNG”な親の振る舞い方
Chapter2 ソーシャルスキルを身につける
06 子どもの「ソーシャルスキル」を伸ばす家庭教育法
07 自己主張できる子に育てるには、「気がね」をさせないこと
08 さまざまな人との触れ合いで「協働力」を伸ばす
Chapter3 非認知能力を高める
09 自分の頭で考えられる子になるために大切なこと
10 子どもが「目をキラキラさせる世界」があればOK!
11 学童でのさまざまな経験が、子どもに「学び」を授ける
Chapter4 自己肯定感を育む
12 「愛情」と「体験」が心の足腰を鍛えてくれる
13 「できる・できない」より「自分の良さ」に気づかせてあげて
14 「Iメッセージ」で親の気持ちを伝えて!
15 「根拠のない自信」で、子どもはぐんぐん伸びていく!
Chapter5 親子のコミュニケーションを深める
16 親が身につけておきたい「子どもとの距離感」
17 親が自分の人生を肯定的に生きることが、子どもを自立させる第一歩
18 なにより大切なのは親子間の「アタッチメント」
19 自己決定できない「いい子症候群」の防止法
20 「幸福学」でわかった、親子で幸せになる方法
監修者おおたとしまさ氏プロフィール
おおたとしまさ氏
1973年生まれ、東京都出身。育児・教育ジャーナリスト。雑誌編集部を経て独立し、数々の育児・教育媒体の企画・編集に携わる。中学高校の教員免許を持っており、私立小学校での教員経験や心理カウンセラーとしての活動経験もある。現在は、育児、教育、夫婦のパートナーシップ等に関する書籍やコラム執筆、講演活動などで幅広く活躍する。著書は『21 世紀の「女の子」の親たちへ』『21世紀の「男の子」の親たちへ』(ともに祥伝社)など60冊以上。
書籍情報
『究極の子育て 自己肯定感×非認知能力』
(おおたとしまさ 監修、STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ 編)
定価:1,100円(税別)
発売日:2020年11月16日
出版社:プレジデント社
おわりに:子どもの将来の豊かさを左右する非認知能力と自己肯定感を高めていこう
従来は学力や学歴などが豊かさに大きく影響していました。しかしこれからの時代は、非認知能力と自己肯定感がキーワードとなります。子どもが幅広い能力を発揮し、自分自身をポジティブに受け入れて生きていけることはとても尊いこと。この2つの能力は大人になってからも重要です。子育てを通してママやパパも、自分の能力を伸ばしていってはいかがでしょう。
会社情報
STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ
「子どもたちの “学び” に焦点を合わせ、科学的に正しいとされる、信頼できる情報のみを発信する」ことがコンセプトの教育系ウェブメディア。「あたまを使う」「からだを動かす」「音楽をたのしむ」「芸術にふれる」「教育を考える」といったカテゴリー別に、最先端の教育情報と専門知識をわかりやすく伝え、親たちの支持を得ている。教育学、心理学、精神医学、脳科学など分野を横断し、“これからの学び” を伝える専門家インタビューも人気。
URL:https://kodomo-manabi-labo.net/
会社概要
会社名:株式会社スタディーハッカー(StudyHacker Inc.)
代表者:代表取締役社長 岡健作
所在地:〒102-0084 東京都千代田区二番町3-4 麹町御幸ビル4F
URL: https://studyhacker.jp/
事業内容:メディア事業、 英語教育事業、 教育系アプリ開発事業
(画像:PRTIMES)
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