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サヴァン症候群とアスペルガー症候群の違いとは?有能サヴァンと天才サヴァンって?

子育て・教育のヒント

発達障がいは、アスペルガーや自閉症など、特性によって複数の種類に分けられています。
今回は発達障がいのうち「アスペルガー」と「サヴァン症候群」について、それぞれの特徴や違い、発症の原因などについて解説していきます。

サヴァン症候群とアスペルガー症候群とは?

アスペルガー症候群は、近年では自閉症スペクトラムと呼ばれることもある、発達障がいの一種です。
米国精神医学会が発行する「DSM-5」により発達障がいの一種であると定義され、その診断基準も明確に設けられています。

一方でサヴァン症候群には、2019年時点ではっきりとした診断基準は示されていません。
このため、サヴァン症候群は正式な発達障がいの分類や診断名ではなく、アスペルガー症候群・自閉症スペクトラムの人の一部に見られる「一種の傾向」のような位置づけになっています。

サヴァン症候群は18世紀イギリスの医師で、ダウン症を発見したジョン・ラングドン・ハイドン・ダウンに発見されました。
アスペルガー症候群・自閉症スペクトラムと診断される人に多くみられるとされ、知的能力に対し異常に高い記憶力・計算力などを持つ人が、サヴァン症候群であるとされます

なお、アスペルガー症候群・自閉症スペクトラムと診断される人に男性が多い関係上、サヴァン症候群とされる人もその多くが男性であり、サヴァン症候群の男性の割合は女性の4~6倍にもなるといわれています。

サヴァン症候群の自閉症の人はどれくらいいるの?

サヴァン症候群には、大きく「有能サヴァン」と「天才サヴァン」の2種類があります。

得意な能力を持つ有能サヴァンとは

サヴァン症候群と思われる人のうち、世間一般的に見てどうかはさておき、本人の知的能力から考えて一部の能力が突出して高い人のことです。
例えば、知的な遅れや発達障がいのために学習障がいがあるのに、計算や暗記など特定の分野において高い能力が認められる場合などが、これに当たります。

突出した能力を持つ天才サヴァンとは

サヴァン症候群と思われる人のうち、本人の知的能力的にも、また世間一般的に見ても、突出して一部能力が優れている人のことです。

発達障がいの人の多くは、生まれつきの脳機能のバラツキから能力にも凹凸があるとされますが、特にその凸が極端な人が天才サヴァンに当たるのです。

上記のようなサヴァン症候群の人は、自閉症者10人のうち1人の割合で存在するとされています。
一方で自閉症以外の発達障がいや知的障がいの人のうち、サヴァン症候群に該当するのは1400人に1人の割合にまで少なくなると言われています。

サヴァン症候群になる原因と発達の特性との関係性は?

なぜ一部の発達障がいの人にサヴァン症候群が発生するのか、その原因としては、以下複数の理由が関係していると考えられます。

全体ではなく、一部の情報だけを処理する能力に長けているから

自閉症やアスペルガー症候群の人は、視覚や聴覚など五感から受け取る情報のうち、全体ではなく一部の情報処理に集中しやすい傾向があります。

見えているものだけ、または聞こえている音だけなど、一部の情報への処理能力が高いことが、サヴァン症候群に見られる驚異的な能力の発現につながると考えられます。

興味のある事柄だけに、長時間を費やし集中する特性があるから

自閉症やアスペルガー症候群の人には、興味のある事柄に過集中する傾向が見られます。
1つの事柄に集中し他の事柄にかかわらないということは、その分興味のある特定分野への学びに時間を費やし、知識や専門性を高められるということです。

この長時間にわたる集中も、サヴァン症候群の発現にかかわるとされています。

興味のある事柄に対し、スキルアップすべきという強迫観念があるから

自閉症やアスペルガー症候群の人には、自責の念や強迫観念を持つ人も少なくありません。
この強迫観念が興味のある分野へのスキルアップへ向いた場合、自身の体力と能力の限界まで、特定分野の専門性とスキルが高くなると考えられます。

共感覚など、特殊な知覚能力の影響を受けているから

自閉症やアスペルガー症候群の人には、文字や音に色を感じるなど、共感覚と呼ばれる特殊な感性を持っている人がいます
サヴァン症候群の人には共感覚を持つ人も多いため、共感覚の有無もサヴァン症候群の発現に影響を及ぼしているものと考えられているのです。

おわりに:サヴァン症候群は、一部の発達障がいの人に見られる特性の一種

アスペルガー症候群は、自閉症などと並ぶ先天性の発達障がいの一種です。このため米国精神学会により、明確な診断基準も提示されています。一方でサヴァン症候群は、明確な診断基準を持たない「特性の傾向」のような位置づけです。自閉症の人のうち10人に1人、他の発達障がい・知的障がいの人のうち1400人に1人の割合で見られ、男性の発症者が多いと言われます。発達障がいと合わせ、サヴァン症候群についても理解しておきましょう。

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