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大人になってから発達障がいと気づいたら?SST(ソーシャルスキル・トレーニング)で就職の課題を解決

仕事のアドバイス

大人の発達障がいは、成長してから急に発症するわけではありません。発達障がいは生まれつきの特性です。しかし発達の特性の現れ方は個人差があるため、人によっては大人になるまで発達障がいであることに気づかないことがあります。

この記事では大人の発達障がいの困りごとに多い就労の問題と、SST(ソーシャルスキル・トレーニング)について紹介します。

大人の発達障がいは就労の悩みが多い?

発達障がいとは、生まれつき脳の発達に障がいがある状態です。3歳くらいから乳幼児健診で医師に詳しい検査をすすめられたり、保育園や幼稚園で先生から気になる行動を指摘されたりすることで、子どもの発達障がいに気がつくケースがあります。

一方で、自身が発達障がいであることに大人になるまで気がつかないことがあります。特に女性の発達障がいは男性と比較して気づきにくいと考えらえています。

大人になってから発達障がいであることに気づくのは、社会人になり仕事に就くようになったことがきっかけとなるケースが多いでしょう。

たとえば発達障がいでは、仕事において次のような困りごとが起こります。

大人の発達障がいと仕事の困りごと

  • 仕事のスケジュールを守れない
  • 遅刻が多い
  • デスクが乱雑で整理整頓ができない
  • 会議中に、自分だけが一方的に話すことが多い
  • 話やメールが長くなりがちで簡潔にまとめられない
  • 仕事の優先順位の決め方がわからない
  • 数字の計算など細かい事務作業でミスが目立つ
  • 職場の同僚や上司とのコミュニケーションが上手くいかない
  • 場に合った挨拶や敬語の正しい使い方などビジネスマナーを実践できない

上記は特性の例ですので、このほかさまざまな特性の現れ方が考えられます。特性によって、「仕事でなかなか成果を上げられない」「上司に叱責されることが多い」「仕事が合わないような気がする」など、仕事に対して悩みを抱える人は少なくありません。そのため、社会人になってから発達障がいの特性によって大きなストレスを抱える可能性が考えられます。

就労における悩みのほか、大人の発達障がいではパートナーとの人間関係に関する「カサンドラ症候群」や「二次障がい」も理解しておくことをおすすめします。

発達障がいは、現時点において完治する方法がありません。そのため発達の特性を理解し、適切な対策をとることが求められます。大人の発達障がいでは、SST(ソーシャルスキル・トレーニング)でスキルアップを図ることがおすすめされます。

SST(ソーシャルスキル・トレーニング)は仕事に役立つ?

ソーシャルスキルとは、社会の中で生きていくために身につけておきたい技能や振る舞いのことを指します。挨拶や自然な会話など良好な人間関係構築に関わるスキル、歯みがきや時間を守るなど生活習慣のスキルなどがソーシャルスキルに含まれます。日本語では、社会生活技能または生活技能とも呼ばれます

このソーシャルスキルを伸ばす訓練が、「SST(ソーシャルスキル・トレーニング)」です。大人のSSTでは、次のようなトレーニングを行います。

  • グループワーク
  • ロールプレイ
  • ディスカッション
  • 仕事体験 など

SSTを通して、円滑なコミュニケーションスキルや生活リズムを安定させる習慣を身につけていきます。仕事体験は就労支援の意味合いが強いと思われるかもしれません。しかし仕事体験は就労スキルだけではなく、一緒に働く人との人間関係やお客様とのコミュニケーションなど対人関係スキルのトレーニングにもつながります。

大人の発達障がい向けの支援では、就労スキルとSSTを相互に関連し合うかたちでサポートを行うプログラムもあります。

SSTはどこで受けられる?コロナ過でVRのSSTが広まりそう?

SSTは施設に通い、スタッフのサポートのもとスキルアップトレーニングに取り組むのが一般的です。具体的には以下のような場所でSSTを受けられます。

  • 就労移行支援事業所
  • 就労継続支援A型・B型事業所
  • 就労・生活支援センター
  • 自立訓練事業所
  • 若者サポートステーション
  • 精神科、心療内科 など

近年ではVR(バーチャル・リアリティ)技術を活用したSSTが登場しています。厚生労働省も、新型コロナウイルス感染症拡大を受け手、障がい福祉サービスにおけるテレワーク導入支援を決定しました。(参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策 ー第2弾ー」)

たとえば、株式会社ジョリーグッドの「emou」は、発達障がい支援施設に設置されることを想定したVRサービスです。就労環境を再現したVRプログラムで、さまざまな場面のトレーニングを可能としました。リアルな世界との大きな違いは、本人が重点的に鍛えたいスキルを、繰り返し何度もトレーニングできることです。実際の企業研修では受け入れ先の環境やスケジュールによっては、本人の希望通りにトレーニングを繰り返すことが難しい場合も少なくありません。VRだからこそ、本人が納得いくまで何度もトレーニングにトライすることができます。

おわりに:大人の発達障がいのSSTは就労スキルアップも重要

ソーシャルスキルは社会で暮らしていくには重要なスキルです。子どものSSTと比べて、大人のSSTでは仕事を想定したプログラムを組まれていることが多いでしょう。ご自身の職場やこれからのキャリアプランを考慮してSSTを受け、ソーシャルスキルを伸ばしていきましょう。

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