子どもはのびのびとした遊びを通して、心と体が成長していきます。遊びから刺激を受ける子どもの姿から、周囲は発達障がいのサインを発見することがあるのを知っていますか?
この記事で一緒に、おもちゃ遊びで見える子どもの発達について見ていきましょう。
子どもの発達障がいの特性や療育のポイントとは
子どもにみられる発達障がいの特性として、次のようなものがあります。
- 友達と喧嘩しやすい
- 癇癪を起こしやすい
- 興味のあることへのこだわりが強すぎる
- コミュニケーションに積極的でない、またはまったく興味がない など
こういった特性は、幼稚園や保育園などの社会生活や集団行動に影響を及ぼし、友達作りなどで困難を抱えることもあります。
特性による問題の改善のために、療育を早期に開始することが重要だと考えられています。
早期の療育開始には、まずはお子さんのコミュニケーションなどの行動における「もしかしたら…?」に気づくことが第一歩になるでしょう。
おもちゃの遊び方で発達障がい早期発見につながる?
一般的に、3歳前後から子どもが発達障がいかどうかの診断ができるようになってくるといわれています。
3歳になる前の乳幼児でも人とのコミュニケーションが活発になってくると、次のような行動を示すようになります。
- 模倣
- 呼名反応
- 指さし
- ごっこ遊び
こうした反応は、おもちゃで遊んでいるときにみられることもあります。
- 模倣
- おままごとなどで大人が人形に飲み物を飲ませるふりをすると、子どもが同じ動作をしてみる など
- 呼名反応
- 遊んでいるときに子どもの名前を呼び、呼びかけに反応して振り返ったり目を合わせたりする。ただし、遊びに集中しているときは反応しないこともあるため気にしすぎに注意
- 指さし
- 手の届かない場所にあるおもちゃを欲しがる、興味を抱いたおもちゃを指さしする など
- ごっこ遊び
- 積み木を車に見立てるなど、身の周りにあるおもちゃでほかの物を連想しながら遊ぶ など
(参考:発達障害情報・支援センター「発達障害に気づく」より)
おもちゃで遊んでいるときに、なかなか上記のような反応や行動がみられない場合は医師に相談してみると安心ですね。ただし発達障がいでもこうした反応を示す子どももいれば、定型発達の子どもでも反応をあまり示さない場合もあります。
おもちゃは想像力などの感性のほか体の成長にもいい影響がある
おもちゃはただ単に遊ぶだけの機能を持った物ではありません。子どもの成長段階に合わせたおもちゃで遊ぶことで、好奇心や興味、想像力、集中力、知力、体力、柔軟性などさまざまな能力を伸ばすことができます。
- 視覚効果
- 色のきれいなぬいぐるみなどのおもちゃは視覚を刺激します。
- 聴覚効果
- ガラガラや楽器など音の出るおもちゃが耳を刺激します。
- 身体効果
- 歩行器、ボール、トランポリンなど体を使うおもちゃで、運動神経の発達や体の成長促進が期待できます。
- 想像力
- 積み木やブロック、ねんど、折り紙などで造形、構成、集中力を伸ばすことができます。
- ゲーム
- パズルやボードゲームは知的好奇心を刺激します。また複数人で遊ぶタイプの場合はルールの理解や協調性など社会性が身に付きます。
おわりに:おもちゃで子どもの興味の対象や発達レベルがわかることも!
おもちゃと触れ合う子どもの姿を通して、どんなことに興味を持っているのか、コミュニケーションにどのくらい活発になっているのかがわかることもあります。ただし心や体の発達には個人差や年齢による違いがありますので、おもちゃで楽しく遊んでいるかを見ながら、個性に合わせていろいろなおもちゃを楽してみるのがおすすめです。
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