ペアレント・プログラムは、発達障がいの子育てにどう役立つの?

発達障がいの子育てに悩む親への支援策の1つに「ペアレント・プログラム」があります。
今回はペアレント・プログラムとは何か、プログラムを受けることの目標と実績、効果と一緒にわかりやすく解説していきます。

ペアレント・プログラムって?

ペアレント・プログラムは発達障がいの子どもを持つ人をはじめ、育児に難しさや辛さを感じている親たちをつなげ、必要な支援を提供するためのプログラムです。

主に地域で子育てを支援する保健師、保育士、福祉事業所の職員等により、2~3週間に1回ペースで全6回を1クールとし、以下の内容で実施されています。

ペアレント・プログラムの内容
  • 《第1回》 自分の良い、努力している、困った行動を書き出してみる
  • 《第2回》 子どもの行動についても、1回目と同じ項目わけで書き出してみる
  • 《第3回》 1回目、2回目で書き出した行動をカテゴリー分けする
  • 《第4回》 困った行動に分類された親子の行動のうち、ギリギリセーフの部分を探す
  • 《第5回》 親子のギリギリセーフの行動から、できていることをたくさん探してみる
  • 《第6回》 これまでの5回を振り返り、わかったこと・心境の変化を考える

子育てに悩む親たちを3か月にわたり継続的に観察し、支援できる方法として注目され、2016年3月までに全国40か所以上でペアレント・プログラムは実施されています。

また地域・行政が行う子育て支援以外にも、子育てに悩む親たちを引き合わせ、互いに助け合っていけるコミュニティ作りの機会としても役立てられているのです。

ペアレント・プログラムの目標と効果とは?

運営側は、ペアレント・プログラムを受けることによる目標を3つ定めています。

ペアレント・プログラムの目標

  1. 子どもを感情や性格ではなく、行動で理解し接するコツを知る
  2. ダメなところより、良いところに着目してほめるクセを付け、ほめ上手になる
  3. 同じような悩みを持つ親同士でつながり、毎日の子育てに役立てる

ペアレント・プログラムによる効果は、実際にプログラムを受けた保護者の意見から知ることができます。
プログラムを実施する自治体向けに配布されているマニュアルによると、ペアレント・プログラムを受けた保護者への効果は、以下の通りです。

抑うつ気分の減少
  • 抑うつ気分を感じている保護者の割合が、プログラムにより13.77%⇒8.54%に
  • プログラム参加者から「現状を整理することで物の捉え方が楽になった」「毎日怒って、叫ぶことが減った」などの声
子どもとのポジティブなかかわりが増加
  • 子どもに肯定的に働きかけられるようになった保護者の割合が、プログラムにより32.42%⇒36.44%に
  • 子どもに相談や付き添いする人が、プログラムにより27.28%⇒28.32%に
  • プログラム参加者から「子どものダメなところではなく、良いところに目が向くようになった」「ほめポイントを探せるようになった」などの声
子どもとのネガティブなかかわりが減少
  • 子どもに叱責する機会が、プログラムにより13.28%⇒11.45%に
  • 子どもに育てにくさを感じることが、プログラムにより12.24%⇒11.14%に
  • 子どもへの対応に難しさを感じることが、プログラムにより10.24%⇒9.16%に
  • プログラム参加者から「子どもの困った行動の原因を探せるようになった」「強く怒鳴らないよう、コントロールして子どもへの対応を変えられた」などの声

ペアレント・プログラムを受けることで、子どもに漠然と感じていた不満や不安、育てにくさの原因がわかり、気持ちが楽になる親は多いようです。

1人で辛いことの原因や対処法を考え続けていると、どうしても行き詰まり、感情のコントロールが難しい状態になってしまいます。
子育てに難しさを感じているなら、ペアレント・プログラムの受講を検討してみてくださいね。

おわりに:ペアレント・プログラムは、発達障がいの子育てに悩む人の考え方を変えてくれるかも

地域の保健師、保育士などにより、子育てに悩む複数の親を対象に開催されるペアレント・プログラムは、発達障がいの子を持つ親にも有効的です。2~3週間に1回のペースで全6回、3か月にわたって実施されるプログラムでは、子どもを行動で理解し、できているところをほめるための行動の振り返りが行われます。育児に難しさと行き詰まりを感じているなら、地域の福祉窓口等に問い合わせてみると良いでしょう。

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