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アスペルガー症候群を知ろう!どんな特徴や対処方法があるの?

人間関係改善のヒント

アスペルガー症候群は発達障がいのひとつです。自分自身や家族、同僚などがアスペルガー症候群と診断されたときに理解しておきたい知識を解説します。アスペルガー症候群ではどんな特性があらわれるのかを確認するチェックリストも参考にしてください。

アスペルガー症候群とは?

アスペルガー症候群は発達障がいのひとつで、知能や言語には障がいがみられませんが、先天的に脳に障がいが生じています。アスペルガー症候群の名称や疾患概念が変わったため、現在は「自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障がい(ASD)」という診断名が使用されることがあります。
アスペルガー症候群は「対人関係の障がい」、「コミュニケーションの障がい」、「想像力の障がい」という3つの特徴を持ちます。

対人関係の障がい
相手の気持ちや意図を想像したり理解したりすることが苦手です。自分の感情の表現や行動が他人にどんな影響を与えるかを想像することが難しい傾向があります。
コミュニケーションの障がい
言葉の理解や使い方が独特です。本で覚えた言い回しを使う、文脈を読み取ることが苦手、間接的な表現や比喩を理解するのが苦手、他人の発言の裏を読み取れない、ユーモアやお世辞が得意ではないなどがあります。
想像力の障がい(パターン化した興味や活動)
決められた手順やスケジュールで物事を行うことに強いこだわりを持ちます。予想外の状況への対応や新しい環境が苦手です。そういった状況に直面したときに、不安やパニックに襲われることがあります。

アスペルガー症候群のセルフチェックリスト

アスペルガー症候群の正確な診断には病院での多面的な検査が必要です。次のセルフチェックはアスペルガー症候群の患者さんにみられる特性を挙げていますので、受診の参考にしてください。

対人関係に関する特性

  • 相手の表情や身振りを読むことができない
  • 空気を読むことができない
  • 相手と会話をしているときにずっと話し続ける
  • 他人と視線をあまり合わせない
  • 会議などで発言すると、空気を読めずに周囲からひんしゅくを買いやすい
  • 対人関係、友人をつくることが苦手である
  • 友人関係を発展させたり維持させることが困難である

感覚や行動に関する特性

  • 繰り返されるパターン的な行動にこだわる
  • 自分独特のルールや方法にこだわる
  • 細かいところや部分的なところにこだわる
  • いつもと違うこと、いつもと違う方法に混乱する
  • 興味や関心を持つ対象に偏りがある
  • 手先が不器用である
  • 感覚過敏がある(特定の音がすごく苦手、特定の肌触りの服が着られないなど)
  • 鈍麻がある(感覚に対して鈍くなる、反応が薄いなど)

アスペルガー症候群の原因と治療法

アスペルガー症候群は先天的な脳機能障がいですので、家族の育て方やしつけが原因ではありません。ただしはっきりとした原因が何であるかはわかっていません。
アスペルガー症候群の診断や治療は精神科や心療内科、メンタルクリニックなどで行われます。子どもの場合は、児童精神科や小児精神科で検査を受けられます。

現代ではアスペルガー症候群を根治させる治療法はまだ見つかっていませんが、次のような治療法がとられます。

カウンセリングや精神療法
カウンセリングではカウンセラーとの対話を行い、患者さんの悩みや苦しさの緩和を目指します。
認知行動療法ではアスペルガー症候群の患者さんにみられる考え方や行動の傾向を把握し、問題点を整理します。不安やストレスを和らげる効果が期待できます。
薬物療法と二次障がい
アスペルガー症候群そのものを治す治療薬はありません。ただし、アスペルガー症候群では、不安やストレスを感じることが多くなりがちなため、「二次障がい」を併発している場合が少なくありません。二次障がいには、うつ病、適応障がいなどの精神疾患があります。
二次障がいに対しては、抗うつ剤や抗精神病薬、睡眠導入剤、精神安定薬、抗てんかん薬などの薬物療法が検討されます。

アスペルガー症候群との付き合い方

アスペルガー症候群は根治の方法がないため、本人と周囲の人が特性と上手に付き合うことが大切です。身近にアスペルガー症候群の人がいる場合、付き合い方を意識してみましょう。

アスペルガー症候群との付き合い方

  • スケジュールは前もって伝える
  • 物事の説明は短く、具体的に行う
  • 複数の業務を一度に指示したり、任せない
  • 刺激の強い物を避けて環境整備する
  • ネガティブな評価より、ポジティブな対策を考える
  • 不満やいらだちをぶつけないようにする

患者さん本人や周囲の人だけでは問題の改善策が見つからないことがありますので、病院や支援機関に相談することをおすすめします。

支援機関に相談

アスペルガー症候群と診断された場合、発達障がい者支援法で定められた支援の対象となります。代表的な支援機関は、各都道府県や政令市の「発達障がい者支援センター」です。生活や医療、就労などに関する総合的な支援を行います。保健所や精神保健福祉センター、自治体の保険福祉課などに相談してみましょう。

おわりに:アスペルガー症候群は本人の特性を理解して上手に付き合うのがポイントです

アスペルガー症候群は先天的な脳の障がいによるもので、現在は根治する治療法がありません。まずは患者さん個人によってどんな特性がみられるか理解することが大切です。医師や支援機関に相談しながら付き合うようにしましょう。

参照

・厚生労働省e-ヘルスネット「ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-005.html
・厚生労働省e-ヘルスネット「学習障害(限局性学習症)」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-004.html
・厚生労働省「発達障害者支援法の改正について」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000128829.pdf

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