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ADHDは二次障がいが起こりやすいって本当?

発達障がいの基礎

発達障がいのなかでも、ADHDの人はうつや不安障がい、後遺障害などの二次障がいを発症しやすいとされます。
今回はADHDと二次障がいについて、ADHDの人が二次障がいを起こしやすい理由と症状の特徴、一般的な治療法までわかりやすくご紹介します。

ADHDの症状とADHDの二次障がいの特徴

ADHDは、日本語で「注意欠如・多動症」などと訳されることもある発達障がいの一種で、生まれつきの脳の機能障がいにより以下のような症状を表します。

ADHDによる典型的な症状
  • 忘れ物が多い、スケジューリングが苦手、ミスが多いなど「不注意症状
  • 落ち着きがない、じっとしていられない、待つのが苦手など「多動性・衝動性症状

そして二次障がいは、何らかの疾患が原因で引き起こされる「合併症」や「併存症」のことで、ADHDの場合はうつや不安障がいなどの精神障がいがこれに当たります。

前述したように多くのADHDの人には、不注意・多動性・衝動性症状が見られます。
これらの症状は、集団行動やさまざまな社会的ルールを暗黙的に守ることが求められる学校や職場においては、困難を生じやすくなります。

例えば、忘れ物やミスの多さは「怠けている」または「仕事ができない」、落ち着きのなさは「空気が読めない」「反抗的」などと評価されることが少なくありません。

このような特性ゆえの社会的困難や低評価、失敗の積み重ねから、徐々に自信を失い自己肯定感が低くなって、うつなどの二次障がいを発するADHDの人が非常に多いのです。

幼い頃から現れていたADHDの特性・症状に気づかず大人になり、二次障がいであるうつ等の治療を目的とした受診から、ADHDが発覚するケースも多々あります。

ADHDの二次障がいはどう治療していくの?

ADHDによる二次障がいは、本人と周囲がADHDの特性と症状への理解を深めること、医療関係者による治療の両面から進めていきます。

本人・周囲の理解による、ADHD二次障がいの治療

二次障がいに苦しむ本人、そしてその家族や知人、学校や職場の関係者がまずはADHDによる特性と症状、これによる困難を認識するところから治療を始めます

症状と生活上の困難について周囲が理解することで、本人を不当に叱責・罵倒して傷つけ、自己不全感や疎外感を持つことが減ってきます。

次に、円滑な社会生活のために必要なサポートが何かを理解し実践することで、トラブルを減らし自己肯定感を高めることもできるようになります。

このように、まずは本人と周囲で社会上の困難を減らし、生活しやすい環境を整えていくことで、ADHDによる特性と二次障がいの軽減をめざします。

医療関係者による本人・周囲へのADHD二次障がいの治療

精神科、診療内科の医師やカウンセラーなど、発達障がいや精神科医療の専門家によっては、コーチングやペアレントトレーニング、投薬による治療が行われます。

まず本人には、認知行動療法やコーチングで特性から問題行動・社会的困難が起こる負の連鎖を断ち切れるよう、認識や行動を変えるための指導が行われます。

そしてADHDを持つ人の両親には、本人が自己肯定感を高め円滑に社会生活を送れるようにするための適切な対応方法について、指導していきます。
例えば、特性にあわせた具体的なサポート方法の指導や、自己肯定感を損なわず必要なことを本人に伝えるための叱り方のポイントを指導し、生活環境を整備していくのです。

投薬治療ではADHDによる特性をやわらげるために、脳内の神経伝達物質の働きを助ける、以下のような薬が使用されます。

    • ドーパミンの伝達を助ける「メチルフェニデート徐包材」
    • ノルアドレナリンの伝達を助ける「アトモキセチン」  など

なお、どの治療から始めるかの判断は医師やADHD患者本人の状態により異なります。
詳しい治療の内容・方針については、担当医に確認してください。

おわりに:ADHDの人は、生活上の困難から二次障がいを起こしやすい

不注意・多動性・衝動性の特性を持つADHDの人は、生活上の困難による自己不全感や疎外感から、うつや不安障がいなどの二次障がいを起こしやすいとされます。二次障がいの診断・治療を目的に医療機関を受診した人が、ADHDを診断されることもあるほどです。ADHDによる二次障がいは、本人と周囲の特性への理解と生活環境の整備、投薬を併用して進めていくのが一般的です。詳しくは、担当の医師に確認してみてくださいね。

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