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【積極奇異型】アスペルガー症候群は人との関わりを好むのが特徴?接し方のポイントは?

人間関係改善のヒント

アスペルガー症候群は、他者に対する特性によりさらに4つに分類されます。

今回はアスペルガー症候群の分類のうち「積極奇異型」に焦点を当て、このタイプの特徴や他者とのかかわり方の傾向、トラブルを防ぐための対処法などを紹介します。

アスペルガー症候群の4つのタイプ

アスペルガー症候群は、他者や社会とのかかわり方の違いで以下4タイプに分けられます。

積極奇異型
他者と積極的にかかわろうとするが、相手の都合や状況を考えられない。
孤立型
他者に関心がなく、常に1人で行動することを好む。他者と視線を合わせようともしない。
受動型
自分からはかかわらないが、他者から働きかければコミュニケーションを受け入れる。
尊大型
他者とかかわる際、ハラスメントと取られるような高圧的、尊大な態度で接してしまう。

上記のほか、「大仰型」と呼ばれる分類も登場し、5つの型でアスペルガー症候群を分ける考え方もあります。

積極奇異型の特徴は話し方に出やすい?

積極奇異型のアスペルガー症候群の人には、他者と話す際に以下の特徴が見られます。

  • 他者とかかわろうとする意識が強く、積極的に周囲に話しかける
  • 自分の話、自分のしたい話ばかりを周囲の都合を考えず話続けてしまう
  • いまこの場にいない人、周囲の誰も知らない人や物の話でも延々と続けてしまう
  • 自分の話したいことであれば、途切れなく何度でも、何時間でも話し続ける
  • 初対面の人にも、自分の興味のままにプライベートなことまで話し、聞いてしまう
  • 相手がどんな反応を示しているか、周囲の状況などには関心がなく気づけない

本人から積極的に周囲の人に話しかけるため、初めのうちはスムーズにコミュニケーションがとれることも多いです。

しかし、次第に他者の都合や状況を顧みず話し続ける様子に周囲が違和感を覚え、徐々に「適切な距離が保てない人」「空気の読めない変な人」という印象に変化していきます。

HSPと発達障害 空気が読めない人 空気を読みすぎる人

積極奇異型はコミュニケーション好き?恋愛の傾向は?

話し方以外に、普段の行動や感情表現における積極奇異型の特徴としては以下があります。

  • 基本的にハイテンションで、機嫌よく、元気よく行動している時間が多い
  • アスペルガー症候群の割には感情が豊かで、周囲にさまざまな表情を見せる
  • 感情のコントロールが苦手で、叫んだり、泣いたり、喜ぶなどして周囲に当たってしまう
  • 同じ感情は長続きせず、コロコロと表情も感情も変わりやすい
  • 刺激に敏感で、何かのきっかけで突然走り出すなど、衝動的に行動しがち
  • あまり変化のない、安定した人間関係のなかにいると落ち着いて過ごせる
  • 子どもの頃に衝動的な行動や、他者との距離の詰め方やかかわり方で叱責された経験があり、対人関係にトラウマを持つことが多い

また積極奇異型は、恋愛においても積極的かつ一方的です。

感情を抑えることが苦手なため、相手を大好きな自分の気持ちのまま愛情を表現し、ぐいぐい押して相手の反応を求めます。

相手が愛情表現に迷惑していても、告白して断られても、迷惑をかえりみずかかわり続けようとしてしまうのです。

相手からなぜ好意を受け取れないのか、丁寧に粘り強く説明すればやがて理解しますが、本人の気が変わり諦めるまでには相当な時間が必要になります。

諦めきれず、恋愛感情がこじれると逆上し危害を加えてくる可能性もあるため、あまりにしつこいようなら第三者に介入してもらいましょう。

いきすぎたコミュニケーションがトラブルを呼ぶことも…

自分のしたいコミュニケーションだけを積極的に行ってしまう積極奇異型アスペルガー症候群の人間関係には、以下のような問題を抱えることが多いです。

  • 初対面の人にも心身ともに距離を詰め過ぎてしまい、強く警戒される
  • 自分のしたい話だけを大声で、状況にかかわらず続けるため、周囲から嫌悪感を抱かれる

しかし表情や空気を読むことができない積極奇異型の人は、相手や周囲の人々に嫌悪感を持たれていることに気付けません。

嫌がる相手に対しても、変わらず積極的にコミュニケーションをとり続けてしまうため、結果として周囲に嫌われ友人をなくすケースが多いのです。

このようなトラブルを避けるには、積極奇異型アスペルガー症候群の当事者と周囲の双方が障がいについて理解を深め、以下の対策を取る必要があります。

積極奇異型の当事者が、円滑なコミュニケーションのためにできること
積極奇異型の周囲が、円滑なコミュニケーションのためにできること
  • 「この人はこういう人で、悪気はないんだ」という大前提を持つ
  • そのうえで、相手のコミュニケーションのとりかたを受け止め、目に余る場合は注意する
  • コミュニケーションの癖と一緒に相手の良いところ、得意なことも見るようにする

積極奇異型の人が適切に人間関係を築くには、周囲の人の障がい特性への理解と配慮が欠かせないのです。

積極奇異型が人間関係トラブルを防ぐためには?

ここでは積極奇異型のアスペルガー症候群の人が、人間関係のトラブルを防ぐためのポイントをより詳しく見ていきましょう。

過去の経験や周囲を参考に、他者とのかかわり方と覚える

私たちの社会には、話題や話し声は相手との関係性や状況を見て変える、初対面の人とはある程度の距離を保つなど、暗黙のルールが存在していますよね。

積極奇異型の人は、まずは過去に注意されたことの振り返りや周囲の観察を通して、これらの暗黙の社会的なルールを覚える必要があります。

これだけで、無用な人間関係のトラブルはかなり避けられるようになるはずです。

表情の読み方や、相手の受け止め方を学ぶ

積極奇異型の人は、自分の発言に対し相手がどう感じるかを想像することができません。
また相手の表情から、その人が何を考えているのかを理解・推測する能力も乏しいために、嫌悪感を抱かれても気が付けないのです。

表情を読み、自分の発言に対し相手がどう受け止めるかのパターンを、少人数でのソーシャルスキルトレーニングなどに参加し学ぶと良いでしょう。

身近な人に、直すべきところを具体的に指摘してもらう

家族など、身近で信頼できる他者から、自分が他者とコミュニケーションをとるうえで直すべきことを、具体的に指摘してもらいましょう。

どの発言がいけないのか、何㎝くらいまで距離を詰めると近づきすぎなのか、相手の顔のどこを見て表情を判断すれば良いのかなど、具体的にアドバイスをもらってください。
この繰り返しにより、徐々に相手の気持ちや状況に配慮する能力が身についてきます。

おわりに:積極奇異型のアスペルガー症候群の人は、人との接し方が一歩的になりがち。寛大な心で接し、適切な注意を

アスペルガー症候群のうち積極奇異型の人は、他者とのコミュニケーションが大好きです。感情も豊かで、積極的に話しかけて親しくなろうと試みますが、相手の都合や状況に関係なく自分の好きなことだけを話し続けてしまうため、周囲から嫌悪感を持たれがちです。まずは当事者が自身の特性を知り、トラブル防止のためにできる対策を知ってください。そのうえで周囲にも理解を求め、円滑なコミュニケーションを取れるようにしましょう。

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