本メディアではアフィリエイト広告を利用していますが、コンテンツ制作はでぃーこみゅ編集部が独自で行っています。メーカー等はコンテンツの内容や商品のランキング・評価等の決定に一切関与していません。

自閉症スペクトラムって、どんな発達障害?

発達障がいの基礎

最近では、約20~50人に1人が自閉症スペクトラムといわれています。
ここでは自閉症スペクトラムの特徴や子どもへの接し方のポイントなどをご紹介しますので、基礎知識として理解しておいてください。

自閉症スペクトラムの人の特徴とは?

発達障害のひとつである「自閉症スペクトラム」とは、興味関心・活動が偏る、コミュニケーションが苦手とされ、主に以下のような特徴が挙げられます。

  • 表情に乏しく、視線が合いづらい
  • 自分なりのやり方、ルールにこだわる
  • 工場現場や車が走る音などに苦痛を感じるが、大声で話しかけても気づかない
  • 暑さや寒さに鈍感で、低温やけどになることがある
  • その場の状況を理解することが難しく、空気が読めない
  • 同じ行動パターンを繰り返す
  • 触れられることや抱っこを嫌がる
  • 一人遊びが多い
  • 食べ物の好き嫌いが激しい

自閉症スペクトラムは治せる?

自閉症スペクトラムは生まれつき脳の機能に障害がみられますが、病気ではありません。
残念ながら薬で完治させることはできませんが、社会的に自立して生活を送れるようにサポートする「療育」を通して、より生活しやすくすることができます。

また自閉症スペクトラムの人はその特性が周りの人たちに理解されにくいため、努力をしても失敗を繰り返す、いじめに遭うなど、ストレスを抱えやすい環境にいるといわれています。
これが食欲不振や腹痛などの身体症状、うつや不安などの精神症状、自傷行為や不登校などの二次障害を引き起こすことにつながりかねません。

自閉症スペクトラムは子どもの特性を家族や周りの人たちがしっかり理解し、療育を通して本人が抱える生きづらさを軽くすることで、二次的な問題への発展をできる限り抑えることができるのです。

自閉症スペクトラムの子どもへの接し方のポイント

自閉症スペクトラムの子どもは、できること(得意なこと)とできないこと(苦手なこと)の差が激しいため、得意なことを伸ばしてあげることが「生きづらさ」を軽くすることにつながります。
また、できないことは周りの人たちにサポートしてもらいながら、以下の2つのスキルをバランスよく育てていきましょう。

ソーシャルスキル

ソーシャルスキルとは、社会のルールを守るスキル、自分でできないことは手伝ってもらうスキル、わからないことを人に聞く・相談できるスキルのことです。

自閉症スペクトラムの子どもは場の空気を読むことが苦手で、融通が利かないという特徴がありますが、その一方で、決められた約束事やルールをきっちりと守ることが得意なことが多いです。

つまり学校生活や家庭でのルールを具体的に納得するまで教えてあげることで、ある程度のソーシャルスキルを身につけることができます。
ただし途中でルールを変更すると理解が追いつかない場合があるので注意しましょう。
もしルールを変更する場合は、子ども自身が納得できるように、事前にきちんと説明してあげてください。

自律スキル

自律スキルとは、子ども本人ができること、できないことをしっかりと理解し、できることは自信をもって行い、できないことは無理に行わないと判断できるスキルのことです。
できることを着実にこなすことによって自信が生まれ、自己肯定感を育むことができます。

保護者は子どもからの報告・連絡・相談(ホウレンソウ)に応じてあげ、子どもに「報告・連絡・相談」の習慣が身につくように促してあげましょう。
たとえ些細なことでも「話してみて良かった」という経験を小さい頃から経験させてあげてください。

自閉症スペクトラムの療育は、子どもの特性に応じて普段の生活環境の改善や工夫を重ねることがサポートの基本です。
子どもが日常生活でストレスをできるだけ感じずに過ごせるように、保護者と子どもの負担にならない範囲でいろんなことを試してみましょう。

また、自閉症スペクトラムの子どもは「何を」「いつまで」「どこで」「どのように」するかなどがわからないままだと不安になる傾向にあります。
不安を取り除くためには、以下のような「構造化(見える化)」の方法を生活に取り入れてあげましょう。

目で見てわかるようにする

自閉症スペクトラムの子どもは言葉で説明を受けるよりも、イラストなどの目で見てわかるものの方が理解しやすい子が多いです。
たとえば、1日のスケジュールをイラストや文字にしたものを壁に貼ると目で見て確認しながら準備ができるため、混乱を招きません。

気が散らないようにして活動に集中させる

活動内容ごとに、休む場所、遊ぶ場所、勉強する場所など、部屋のエリアをカーペットや仕切りなどでわけてみましょう。
「どこで」「何を」するのかがわかりやすくなり、子どもが活動に集中しやすくなります。

やり方の手順を明確にして習慣にする

保護者がイラストや文字などを使って、子どもにわかりやすく活動の手順を提案してあげましょう。子ども自身が理解し納得できたら、今度はそれを活動の基本パターンとしてください。
そうすることによって、子どもが自らが自主的に取り組めるように活動しやすくなります。

見通しをもたせる

何か課題などを行う場合、「何を」「どの順で」行うかをイラストや文字などでわかりやすく示しましょう。「どれくらい」行ったら「終わり」なのかをわかりやすくすることがポイントです。
活動の順番は、

  1. 興味があって簡単なもの
  2. 少し難しいものや新しいもの
  3. 最も興味があるもの

にすると良いでしょう。

おわりに:その子自身の特性を理解し、必要なスキルを育てよう

自閉症スペクトラムは得意なこと、苦手なことの差が激しいといわれています。できることを伸ばし、苦手なことはサポートしてもらいながら、自律スキルとソーシャルスキルを育んでくださいね。

コメント