ギフテッドが疲れやすいのは、どうして?

ギフテッドという言葉は、まだまだ日本では認知されていませんが、欧米ではある分野においてずば抜けた能力を発揮できる能力を持った人のことを言います。能力の高いギフテッドですが、反面、疲れやすいというマイナスの特性も持っています。

ギフテッドが疲れやすいと言われる理由には、どんなことがあるのでしょうか。そして、疲れやすさに対して家庭ではどのようなサポートをすれば良いのでしょうか。

ギフテッドが疲れやすい理由とは?

ギフテッドとは知性・創造性・芸術性・リーダーシップ・特定の学問・運動の6つの分野のうち、どれか1つ以上の分野で偉業を成し遂げる能力を持った人、という定義を持っています。しかし、日本ではほとんど認知されておらず、単に「天才児」とだけ知られていることが多く、ギフテッドの本人はかなり苦労をしているのにギフテッドとは認識されず「変わった子ども」とだけ思われているケースも少なくありません。

記憶力が高い、推理力や洞察力が高い、集中力が高い、学習スピードが高い、語彙が豊富、などの誰から見ても優秀と思える能力を持っている反面、その学習スピードの高さから学校の授業などは面白く感じられないことも多く、周囲の同年代の子どもからは変わった子だと思われて仲間はずれにされてしまうことも珍しくありません。

また、感受性が高く感覚や感情が過敏で、完璧主義なことから、失敗を過剰に恐れたり、周囲の人が自分と同じようにできないことにフラストレーションを感じたりして、大きなストレスとなることもあります。独創性に富んだ考え方をすることは大人を驚かせる反面、扱いにくい子ども、変わった子どもと思われて孤独さを感じることも少なくありません。

さらに、こうしたずば抜けて優秀な面がある反面、一般の子どもができるようなことができない場合もあります。例えば、高度な数学の証明をわずか6歳で解いてみせたり、哲学書のような難しい本を読んでいたりするのに、靴紐がうまく結べないといったような驚くべきギャップがあり、周囲の大人たちを別の意味で驚愕させることがあります。

このように、ギフテッドの多くは優秀な能力を持っている反面、その能力のせいで周囲の子どもの輪に溶け込めず、孤独感を感じやすかったり、脳が発達していて感受性が高く、神経や感覚も鋭いこと、集中力が一般の人とは桁違いなことから、脳への負担も大きかったりします。こうした理由から、ギフテッドの子どもは疲れやすいという特徴があります。

ギフテッド特有の疲れやすさに家族ができることはある?

上記のように、ギフテッドの子どもには特有の疲れやすさがあります。この疲れやすさは、単純な身体的疲労だけではなく、脳や神経がフル活動していることによる疲れやすさですから、ケアとしても単に体を休ませるだけではなく、子どもの持つ悩みや苦しみに寄り添うような精神的なケアが必要です。具体的には、以下のようなポイントに注意しましょう。

ギフテッドについては解明されていないことも多いのですが、突出した能力を伸ばすきっかけは興味や好奇心です。伸びる力は学校の教科にあるとは限らず、ひょっとしたら人類が気づいていない分野である可能性すらあります。こうしたギフテッドの未知の可能性を十分に活かすためにも、家庭での接し方には少し工夫したいものです。

完璧主義から少し離れ、楽しむことを教える

理想主義や完璧主義、正義感の強さなどから、世の中の道理を理解し、正しく生きたいと願うことが多いです。すると、高く掲げた理想と自分の力に大きなギャップを感じて落ち込んでしまうことが多く、学校の勉強などにおいても少しの失敗が許せずに学習をやめてしまうという場合もあります。

そこで、結果だけを見るのではなく、その過程をスモールステップで楽しみながら学んでいくことを教えてあげるのが良いでしょう。失敗を繰り返すことでそこから何かを学ぶということも大切です。徐々に「失敗は成功のもと」と実感できるようになると良いでしょう。

疲れやすいため、無理せず適度に休憩させる

脳内で物事を映像化しながら思考する、という特徴があり、神経や感覚が鋭いことからその映像は鮮明で、一度に大量の脳内データを使っています。また、順を追って考えるのではなく、思考を一気に拡散させて上から俯瞰で眺めるような思考方法をすることが多いです。そのため、何かについて集中して考えていると、脳にかかる負荷が大きく疲れを感じやすいです。

とくに、熱中して取り組んでいると長時間に渡って集中を続けるため、激しい疲労感から集中が切れた後に寝込んでしまうこともあります。さらに、ギフテッド特有の神経の過敏さ・鋭敏さから、常に脳には大きな負担がかかりやすいです。そこで、脳を休めることの大切さを教え、リフレッシュするための方法を子どもと一緒に考えていきましょう。

「何になりたいか」ではなく「何をしたいか」

ギフテッドの子どもの集中力は、純粋に「これがしたい」という気持ちから来ています。しかし、興味の対象が学問だった場合、学校の成績は上がりますので、保護者からすればその良い成績で子どもにとって有利な将来を決めたいと思うことでしょう。

しかし、子どもたちが自ら将来を思い浮かべるにあたり、考えの主軸となっているのは「何になりたいか」ではなく、「何がしたいか」であることが多いです。したいことがあるから全力で取り組み、苦もなく努力を行い、力を伸ばしているのです。将来は本人がやりたいと思うことができるのが幸せですから、家庭ではできるだけその想いに寄り添ってあげるのが良いでしょう。

孤独感や劣等感を感じないようにサポートする

自分の世界や興味の対象を大切にしているギフテッドの子どもたちですが、周囲との考え方の違いはその鋭敏な感覚で常に感じているため、「自分はおかしいのではないか」「間違っているのではないか」という悩みを持ちやすい傾向にあります。

そこで、「人には個性があるのが当然で、周りと違う考えを持つことは、間違いではなく自分にとって大切なことなのだ」ということを話してあげましょう。できれば、自分の経験談などを交えて話すことができると、より説得力も生まれ、「この人は自分をわかってくれる」というギフテッド自身の安心感にもつながります。

おわりに:ギフテッドの疲れやすさは神経や感覚の過敏さからきている

ギフテッドは、集中力が高く記憶力・推理力・洞察力などに長ける反面、感受性が高く完璧主義なところがあり、鋭敏な神経や感覚のために常に脳に大きな負担がかかっていることから、どうしても疲れやすい傾向にあります。

そこで、こうしたギフテッドのマイナスの特性を解消できるよう、家庭でサポートしてあげると良いでしょう。好きなことを伸ばせれば、それは子ども自身の未知の可能性につながるのです。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です