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生きづらさに悩む若者を支援するプログラミングキャンプの取組

仕事のアドバイス

認定NPO法人D×Pは、生きづらさを抱える10代を対象に、プログラミングや動画を学ぶ短期集中型キャンプの無料参加枠を提供しました。この記事では、若者のスキルアップを応援するプログラミングキャンプの概要を紹介します。

生きづらさとはどんなものか、発達障がいやHSPの人を例にして紹介していますので、合わせてみていきましょう。

発達障がいやHSPの人が生きづらさを抱えやすいのはなぜ?

「生きづらさ」という言葉には絶対の定義はありませんが、「周囲の人と自分の感覚が違うような気がする」「世間でいう当たり前がわからない」などから、悩みや辛い思いを抱えながら生活していることを指します。発達障がいやHSPの人は、生きづらさを抱えやすいと言われています。

発達障がいの生きづらさ

発達障がいの人は下記のような特性が現れることがあり、人とのコミュニケーションや仕事で困りごとを抱えることがあります。

  • 相手の表情や仕草から気持ちを察するのが苦手
  • 会話が噛み合わない
  • 思いついたことをすぐ口にしてしまう
  • 約束やスケジュールを守れない
  • 感情のコントロールが苦手
  • 独特のこだわりがある
  • 自分のルーティンが乱れるとパニックになる

HSPの生きづらさ

HSPとは、繊細な気質を指す言葉です。HSPの人は共感力が高く敏感な気質を持つため、他者の言動によって落ち込んだり、自分を責めたりしがちな傾向があります。その結果、疲労や心の負担が蓄積し、生きづらさを感じている人が少なくありません。

生きづらさを抱える人は、学生時代には不登校や引きこもり、社会人になると職場とのミスマッチによる退職やうつ病など二次障がいを引き起こすことがあります。

二次障がいで引きこもりやうつ病を発症すると、社会復帰するまでに時間がかかると考えられています。いざ社会に出ていこうとしても、就職に必要なスキルが十分に身に付いていないため、希望の就職先で働くことができないケースもあるでしょう。

そのため生きづらさを感じているならば、その原因を考えるとともに、社会で自立して生きていくためのスキルを磨くのがおすすめです。

プログラミングなどを学べる「Life is Tech ! 春キャンプ」

この章では、生きづらさを抱える若者を支援する取組について紹介します。キャタピラー財団からのご助成とライフイズテック株式会社の協力のもと、認定NPO法人D×P(ディーピー)が「Life is Tech ! 春キャンプ」の支援を行いました。無料枠を用意し、若者の参加を促しているのが特徴です(無料枠の募集は終了)。

「Life is Tech!春キャンプ」について

「Life is Tech!春キャンプ」は、学生たちの春休みの期間に行う短期集中型のプログラミングキャンプです。オンラインで参加できるため、自宅からでも受講できます。受講内容は、下記の4つのコースから1つを選択可能です。

  1. iPhoneアプリプログラミングコース
  2. Unity®ゲーム プログラミングコース
  3. 映像制作コース
  4. Webデザインコース(HTML/CSS)

youtubeのお知らせ「Life is Tech ! CAMP公式MOVIE(オンラインキャンプ)

詳しい募集要項と応募はこちら(募集は終了しています)

若者のサポートに込められた想い

「Life is Tech! 春キャンプ」に取り組んでいる認定NPO法人D×Pとライフイズテック株式会社の理事長、取締役それぞれの想いを紹介します。

認定NPO法人D×P 理事長 今井紀明氏より


日本の10代はパソコンの所持率が先進国に比べても低いといわれています。D×Pのユキサキチャットにて2020年4月にアンケートを実施した結果、在宅ワークに興味があると答えた10代(42名)の約半数が、「自宅にPCがない」または「PCもWi-Fi環境がない」と回答しています。(有効回答80件)
D×Pからのパソコンの提供をきっかけに、受験勉強や進学先の情報収集を行い大学進学が決まった10代や月2万円を稼ぐことを目標に文字起こしなどの在宅ワークを始めた若者、プログラミングを教えるアルバイトを始めた10代などもでてきています。しかし、D×Pだけでは独学の手助けとなる情報提供や在宅ワークを扱う企業を紹介することはできても、プログラミングを教えるなどスキルアップの手助けまではできない状況でした。

今回、キャタピラー財団からのご助成とライフイズテック株式会社の協力によって、プログラミングを学んでみたくても機会を得づらかった10代がキャンプに参加できる無料参加枠が実現しました。今後も求人数が減っていくことが予想される中で、10代の職業選択の幅を広げていくことが重要な課題となります。またコロナによってさまざまな機会がなくなってしまった10代が、このプログラミングキャンプを通じて自身の新たな可能性に出会えたら嬉しいです。

ライフイズテック株式会社  取締役 最高教育戦略責任者 讃井康智氏より


「ITを学ぶことは、この時代を生きる10代の可能性を最大化する」

私は地方の出身なのですが、東京に出てきて驚いたのは、10代のうちから海外留学とか、町おこしとか、すごい経験をした同世代がいたこと。

自分とその子達の違いは何かと考えると、地方にいた地理的要因や家庭の金銭的要因もありますが、一番大きかったのは「10代の自分が持つ可能性を認識していなかった」こと。できるイメージが全くなかったので、思いつきさえもしなかったのです。
今回のプロジェクトでは、ITを学んで、自分の好きなアプリやwebサイトなどを作る体験ができます。とても刺激的で、何よりとても楽しい体験となるはずです。

その体験の中で、10代の自分が持つ大きな可能性を感じてほしいと思っています。ITを学び、何かを作れれば、10代のうちからこの世界を良くすることができることを知ってほしいのです。
ITを学べる今の10代は、これまでにない大きな可能性を持っています。自分の持つ可能性を最大限引き出すためにも、ぜひ今回のプロジェクトにご応募ください。きっと、みなさんの人生が変わる体験になるはずです。

おわりに:10代は大きな可能性を持っている!情報収集してスキルアップしよう

10代のうちにさまざまなことを吸収し、チャレンジすると未来がぐっと広がります。もちろん20代以降でも学習やチャレンジは可能ですが、早いうちにスキルアップするのがおすすめです。今回紹介したような取組への参加を逃さないためにも、普段から情報収集をして機会をつかみましょう。

団体情報

キャタピラー財団について

キャタピラー社の社会貢献の組織として1952年に設立されたキャタピラー財団は、よりよい世界の構築のために各国のNPOの皆様とともに、コミュニティの持続的成長の一助となることを目指し、7億7000万ドル(約770億円)を超えるサポートをしてきています。
WEBサイト:https://www.caterpillar.com/ja/company/caterpillar-foundation.html

認定NPO法人D×P(ディーピー)

通信・定時制高校とオンラインの両方で、生きづらさを抱えた10代に「つながる場」を届けるNPOです。不登校/中退経験や経済的困難などさまざまな事情をもった10代と学校やオンラインでつながり、仕事など次のステップにつながるようにサポートしています。コロナ禍においては、LINEや若者向けSNSをフィールドにオンラインでの相談事業を実施。提供する進路・就職LINE相談「ユキサキチャット」は登録者が3,000名となりました。在宅ワークなどの情報提供も進めています。
公式WEBサイト:https://www.dreampossibility.com/supporter/

※D×Pは大阪市の認定を受けた「認定NPO法人」です。認定NPO法人とは、活動内容が適正であるとして各自治体から認定をうけた団体のことを指します。認定NPO法人へのご寄付は税控除の対象となります

(画像:PRTIMES

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