アスペルガーと統合失調症ってどんな違いがあるの?

発達障がいの基礎

診断上、発達障がいの一種である「アスペルガー症候群」との区別が難しい疾患として、「統合失調症」があります。
今回はアスペルガーと統合失調症の違いを、区別が難しいとされる理由と2つの疾患を併発する可能性とあわせて、ご紹介していきます。

アスペルガーと統合失調症の区別は難しい?

アスペルガー症候群と統合失調症の症状には、類似点が多くあるとされます。
例えば、アスペルガーでは自分の作り上げたファンタジー世界に入り込んだり、タイムスリップしたと思い込むなど一種の妄想・幻覚症状が見られます。
統合失調症にも、特有の幻覚・幻聴・妄想などの症状が現れることが多いとされます。

一方で両者の違いとしては、根本的な原因と発症のタイミングが挙げられるでしょう。
先天的な脳機能障がいが原因で発症するアスペルガーは、程度の差こそあれ、生まれつきその特性や症状が現れ続けます。

対して統合失調症は後天的な精神障がいとされるため、生まれつきではなく、特定のタイミングで発症するのが特徴です。

このように確かな違いはあるものの、類似点も多いために、アスペルガーと統合失調症の見極めは非常に難しいのです。
アスペルガーや統合失調症の診断を受けたいなら、自己判断ではなく、成人の発達障がいを専門とする医療機関の医師に相談することをおすすめします。

アスペルガーと統合失調症が併発することもある?

近年の研究で、アスペルガーと統合失調症について以下のことがわかってきました。

アスペルガーなど発達障がいと、統合失調症の関連性
  • 2つの疾患の患者には、一部の遺伝子変異・異常について共通点がある
  • 2つの疾患の患者には、一部の神経伝達やストレス反応などにも共通点が見られる
  • 一部の統合失調患者には、幼少期から自閉の傾向が見られていた
  • 発達障がいのある人が、思春期以降になって統合失調症を発症するケースがある

上記から、アスペルガーや自閉症などの発達障がいと統合失調症の患者には一部重複する特徴があり、両疾患を併発するケースも多いことがわかりますね。

アスペルガーなど発達障がいと統合失調症は、間違いなく別の疾患です。
このため、生まれつきアスペルガーなど発達障がいのある人が、必ずしも思春期以降に統合失調症を発症するわけではありません。
しかし、これらの疾患を発症している患者の遺伝子や症状に類似点・重複点が多いために、併発しやすいのもまた事実なのです。

おわりに:根本原因は違えど、アスペルガーと統合失調症は類似点・重複点の多い疾患

先天的な脳機能障がいが原因で起こる発達障がい・アスペルガー症候群と、後天的に発症する統合失調症は、根本的に異なる疾患です。しかしどちらも幻覚・幻聴・妄想を伴う症状を伴い、また遺伝子的・神経学的に見ても類似点や重複点が多いとされています。

このため、もともと発達障がいのある人が、統合失調症を併発するケースも少なくありません。これらの疾患を疑うような症状が出た場合は、専門の医師に相談し、診断してもらいましょう。

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