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絵本の読み聞かせは知育にいい?親にも好影響が期待できるのはなぜ

子育て・教育のヒント

幼少時は子供の活動は遊びが中心です。その中でも、遊びと学びが混じり合っているものに「絵本の読み聞かせ」があります。

絵本の読み聞かせが心と脳の発達にいい、ということをよく聞きますが、これまで絵本の読み聞かせどのような研究分析がされてきたのでしょう。

子どもの脳の発達とは?

脳は全身に指示を出す司令塔で、運動機能や感覚機能、記憶を司っています。また、脳はいくつかの領域に分かれていて、それぞれの働きが異なります。

前頭葉の働き
頭頂葉、後頭葉、側頭葉などからきた情報を統合する、行動をコントロールする、感情をコントロールする など
側頭葉の働き
耳から入ってきた情報を分析・処理する、人の話を理解する 、 記憶する など
頭頂葉の働き
空間的な情報を分析・処理する、自分の体の動きを認識する、痛みや熱さなど皮膚への刺激を感じる など
後頭葉の働き
目から入ってきた情報を分析、・処理する

発達障害がいは生まれつき脳に何らかの異常があることにより、特性がみられます。つまり、本人の性格や家族の教育に問題が原因で発生するものではありません。

読み聞かせが親子に与える影響とは?

定型発達の子どもでも、発達がいの子どもでも絵本を読むことや読み聞かせをしてもらうことが好きな子どもがいます。

絵本は子どもの心と体の成長によい影響を与えるといわれています。

日本大学大学院総合科学研究科の泰羅雅登教授を中心とする研究チームは、読み聞かせ中の、子どもや保護者の脳の働きを調べる実験を行いました。

実験の結果、下記のことが読み聞かせ中に起こっていることがわかりました。

  • 読み手である母親の脳では前頭前野が活発に働いている
  • 聞き手である子どもの脳では大脳辺縁系が活発に働いている

前頭前野とは、思考や創造力、コミュニケーション、感情のコントロールといった機能を司る部位です。大脳辺縁系では喜怒哀楽の感情を生み出し、感情に基づいた基本的な行動を決めています。

この研究によって、読み聞かせは子どもだけではなく、音読している大人の脳も刺激しているということがわかりました。

「読み聞かせの7つの変数」って?

読み聞かせは以下の7つの変数があり、変数が相互に影響し合いながら進んでいく、という考え方があります。

  1. 絵本による変数(物語のテーマ、内容、文章表現、挿絵、絵本の形や大きさなど)
  2. 読み手に関する変数(読み聞かせの技術としての発声、表現力、本の提示の仕方、絵本についての読み手自身の内容把握の程度、子どもの発達や興味への理解など)
  3. 聞き手に関する変数(年齢、性、知識、理解力、読み聞かせ場面における興味や集中度など)
  4. 絵本と読み手の両方に関わる変数(読み手が予め物語の主題について情報を提示したかどうか、またそのことが聞き手の物語理解にどのように影響したか など)
  5. 読み手と聞き手の両方に関わる変数(読み聞かせの途中に質問する質問 など)
  6. 絵本と聞き手の両方に関わる変数(異なる種類の絵本を読み聞かせ、子どもの年齢によって理解度がどのように異なるかをみるときに問題となる)
  7. 絵本・読み手・聞き手の三者に関わる変数(絵本の提示方法、読み聞かせ方、聞き手の年齢などの相互関係)

(参考:東京大学市川研究室HPより)

絵本の読み聞かせでは、どんな絵本を選ぶか、子どもの成長や子ども自身がどんなことに興味を抱いているか、発達の程度、読み聞かせ中や前後のコミュニケーション、本の見せ方や読み方などさまざまなことが親子に影響を与えるということですね。

読み聞かせと聞くと、「いい絵本を選びたい」という想いから絵本選びに注意がいきがちかもしれません。しかし、お子さんの興味や発達に注目しつつ、家族の人がどんな風に読み聞かせを楽しんでいるかも大切。是非、リラックスしながらお子さんと一緒に絵本の世界を楽しんでくださいね。

おわりに:絵本の読み聞かせは親子にさまざまな影響が!

子どもの心と体の成長によいとされる絵本の読み聞かせでは、子どもだけでなく、読み手の保護者の脳や心にも影響を与えるという研究結果も報告されています。是非読み聞かせをするときは、子どもの変化や自分の状態にも気を配りながら楽しんでくださいね。

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