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「小1の壁」で転職や退職などキャリアの悩みもが発生!学童は夜まで預けるのが難しい?

子育て・教育のヒント

保育園や幼稚園では「待機児童問題」があり、働くママたちの育児と仕事の両立の悩みの原因となることがありますよね。小学校でもまた「小1の壁」と呼ばれる困りごとが発生しています。

この記事では、「小1の壁」の意味や発達障がいのお子さんとの関連、放課後児童クラブ(学童)の利用について進められている取組などを紹介していきます。

「小1の壁」とは?発達障がいの子どものケアは小学校入学で変わる?

小学校入学をきっかけとして、家庭が抱く問題は「小1の壁」と呼ばれることがあります。

「小1の壁」とは
小学校に入学すると、子どもにとっても保護者にとっても保育園や幼稚園とは異なる環境を迎えます。下校時間が早くなって生活リズムが変化し、宿題をみてあげるなどフォローの必要が発生することもあります。環境や状況、やるべきことの変化から、主に共働き家庭の保護者が直面する問題を「小1の壁」と呼びます

日常生活における時間の配分の変化が、育児と仕事の両立に影響を与えることが問題となりやすいのも特徴です。

また子どもが発達障がいである場合は次のようなケースが考えられ、時間の確保がさらに難しくなることがあります。

  • 療育のために仕事の休みをとる必要がある
  • 子どもが学校に行きたがらない、時間通りに登校しない
  • 子どもがトラブルを起こした場合、学校から呼び出しを受ける
  • 子どもの忘れ物を学校に届けることが増える
  • 学習障がいのため、家庭での勉強のフォローに時間がかかる など

発達障がいによる特性に対して、保護者がフォローをすることが求められます。そのフォローに費やす時間が増えてしまうと、仕事のための時間が減ってしまうでしょう。
そういった場合はSST(ソーシャルスキル・トレーニング)などを通して子どもの自立した行動を促し、保護者の負担を減らすことをおすすめします。

ただし、小学校は保育園と比べて下校時間が早いという点を忘れてはいけません。下校時間から保護者が帰宅するまでの間に、安心して子どもを預けられる場所を見つけられないと、労働時間の短縮などの必要性が出てきます。

フルタイムからパートへの転職を考えるママは多い!

一般的に、小学校の児童が下校を迎える時間は15時前後です。保育園と比較すると早いため、お迎えの問題が発生します。そのため、会社が定める労働時間によっては、育児と仕事の両立が難しくなります。

子育てのために時短勤務を選択したり転職や退職をしたりするなど、キャリア形成に悩む保護者は多いものです。

学童では何時まで子どもを預けられる?2020年度の状況って?

小学校では、下校後に放課後児童クラブ(以下、学童)に子どもを預けることができます。2020年度の学童の数は、26,625か所であり、2019年度と比べると744か所増加しました。しかし、学童のうち、18時30分以降も利用できる施設は57.8%(15,386か所)という調査結果が出ています。(厚生労働省「令和2年(2020年) 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」より)

職場に出勤し18時30分までに帰宅することが難しい家庭は少なくありません。そのため、学童の運営について、「小1の壁」問題打破や女性の社会進出を考慮した取組が進められています。

厚生労働省による学童待機児童対策「新・放課後子ども総合プラン」とは?

日本政府は「小1の壁」問題の改善を目指し、文部科学省と厚生労働省の共同で、2014年7月に「放課後子ども総合プラン」を策定しました。このプランには、次の内容の実施が盛り込まれていました。

  • 2019年度末までに、放課後児童クラブについて、約30万人分を新たに整備する
  • 全小学校区(約2万か所)で一体的に又は連携して実施し、うち1万か所以上を小学校内での一体型で学童を実施する
  • 学校施設(余裕教室や放課後などに一時的に使われていない教室など)を徹底活用する

その後、「放課後子ども総合プラン」の進み具合や課題を考慮し、「新・放課後子ども総合プラン」が発表されました。新しいプランは2019~2023年を期間とし、次のような目標が設定されています。

  • 放課後児童クラブについて、2021年度末までに約25万人分を整備する
  • 女性就業率の上昇を踏まえ、2023年度末までに計約30万人分の受け皿を整備する
  • 全ての小学校区で、両事業を一体的に又は連携して実施。うち小学校内で一体型として1万箇所以上で実施する
  • 学校施設を徹底的に活用し、新たに開設する放課後児童クラブの約80%を小学校内で実施する
  • 子どもの主体性を尊重し、子どもの健全な育成を図る放課後児童クラブの役割を徹底し、子どもの自主性、社会性等のより一層の向上を図る

(参考:「新・放課後子ども総合プラン」より)

2014年に「放課後子ども総合プラン」が策定されてから、学童の施設数、18時30分以降の開所数は増加傾向がみられています。新プランの対応によって、ママたちの育児と仕事の両立のサポートがさらに促進されることに期待しましょう。

おわりに:「小1の壁」解消に向けて学童の運営も変化中!

環境やライフスタイルがガラリと変わる小学校入学は、家庭の負担が増えることもあります。「小1の壁」によって、仕事のキャリアプランを変更しなくてはならないママが多いのが現状です。問題解消に向けた取組が進められていますので、お住まいの地域の学童の運営状況などをこまめにチェックすることをおすすめします。

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