特定のコンピューターゲームの戦績を競うことは、近年「eスポーツ」という新しいスポーツのジャンルとして注目されていますよね。
今回は、発達障がいの人がeスポーツにチャレンジするときの注意点について、特性の影響やプレイ中に意識すべきことなどを解説していきます。
発達障がいの人はeスポーツで活躍できる?
格闘やサッカー、トレーディングカードを用いたものなど、eスポーツに含まれるゲームの種類はさまざまです。
瞬発力や集中力、攻略のための地道な努力や発想力が勝敗を分けるeスポーツの世界では、発達障がいの人の特性が活かせる場面があります。
たとえば、以下のような特性は、eスポーツの世界で発達障がいの人が活躍するのに役立ってくれるでしょう。
- eスポーツで活きる、発達障がいの特性
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- 好きなことへの高い集中力と探求心が、長時間持続するところ
- ゲームのスキルアップを単純作業として、地道に繰り返し行えるところ
- 物事に対し、点数や勝敗といったハッキリとした結果を求めるところ
- ときに目標達成のための最短、または特殊なルートを考え出せるところ
eスポーツに取り組むときに気をつけることは?
高い集中力や思考力といった特性を活かせる一方で、発達障がいの人がeスポーツをすることには、以下のようなリスクも潜んでいます。
- 発達障がいの人がeスポーツにチャレンジするうえでのリスク
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- 集中力が高すぎるゆえに、睡眠や食事の時間を削り没頭してしまう
- のめり込むあまりにゲームの依存症になり、心身の調子を崩してしまう
- 依存症になったことが原因で、他のことがおろそかになり引きこもってしまう
発達障がいの人は好きなことに集中しやすく、はっきりとした結果が出るほどのめり込みやすくなります。
もともとゲームが大好きで、eスポーツの魅力を理解する人ほど、ゲーム異存に陥るリスクも高いと言えるでしょう。
依存症になってしまうと、心身の調子を崩すばかりかゲームの傍から離れられなくなり、経済的にも社会的にも生活が破綻してしまいます。
発達障がいの人がeスポーツにチャレンジするときは、以下のポイントに注意し、ゲームに依存した状態にならないよう意識してください。
- ゲーム依存症に陥らないために、発達障がいの人が意識すべきこと
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- 「1時間に1回は10分以上の休憩をとる」など「ルール化」して、意識的に心身を休める
- 1日当たりのプレイ時間を、生活に支障をきたさない範囲に「明確」に設定する
- ゲームに異存しないよう、生活上の優先度を学業や仕事、家族や友人との時間に当てる
- ゲーム以外に、リアルの世界で他者とのつながりや楽しいこと、趣味を持つ
おわりに:発達障がいの人がeスポーツにチャレンジするなら、依存症防止のためのルールを決めておこう
発達障がいの人に共通する特徴として「好きなことへの集中力の高さ、のめり込みやすさ」が挙げられます。ゲームをプレイすることではっきりした成果、勝敗が現れるeスポーツは、ゲームが好きな発達障がいの人にとっては自身の好きと特性の両方を活かせる楽しい場となるでしょう。
しかし一方で、eスポーツへの挑戦がゲーム依存症を引き起こすリスクもあります。心身を守るためのルールを作ったうえで、チャレンジしてください。
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